140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空
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結局、自分の気持ちのせいで目的を見失ったあたしは、あの後、どこへ行くでもなくただ、歩いて。

暗くなっても歩けるように灯りも持ってきたのに、それも使わず、食事もとらずに、日没とほぼ同時に寝袋を広げて眠りについた。


悪いことばかりが頭に浮かんでなかなか寝付けなかったけど、いつの間にか朝。

……あたし、いつから眠っていたんだろう。


起きても、特にすることはない。

だけどなぜか歩いていた。

たった2週間足らずの生活だったけど、ここであたしは毎日、日の出とともに活動を始めて、歩き続けていた。

それが、間をあけた今でも、体で覚えているみたい。
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