140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空
「…負けるよ。日本は。嘘ついてごめんなさい」
「俺たちをがっかりさせたくなかったんだろ。謝ることじゃない。で、いつ終わる?」
「昭和20年の8月……本土に、大きな爆弾が落ちて、それで終わるの」
「酷い終わり方だな…それでも未来じゃ仲良くやってるのか。全く理解できんな」
昇さんが呆れたように首を振った。
そうだよね、普通はそう思うよね。
「生き残ってみたら、わかるのかも」
「そんなものかな」
「うん。それでね、もうひとつ大事なお話があるの」
あたしは、この数日間で調べたことを、ひとつずつ、昇さんに話した。
サルミに行けないということも。