140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空

「野垂れ死にって何?名誉って何?結局昇さんが一番弱虫だよ!」

「お前…」

「死にたくない、生きたいって言った向井さんが一番普通だったよ、殺した人にも家族があるって夢にうなされ続けた山根さんもまともだった!疑問を持ちながらもやるしかないならってなんとかお国のためって大義名分に納得しようとしてた阿久津さんは立派な軍人だった!でも、昇さんは何?名誉に縋らなきゃ立ってられないの?」
「なっ…」


あたしは知らなかった。

こんな時代があったなんて。

こんな考え方があったなんて。


だけど、こんなの絶対間違ってる。

無駄な死に方とか、名誉な死に方って考え、絶対に違う!
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