140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空
「なんだ。俺はてっきり……ああ」
「どうしたの?」
慌てて誤解を解いたところで、昇さんが目をこすった。
「おかしいな、マズイかもしれん」
「え…」
昇さんの手からラムネ瓶がすり抜けて、ゴトリと鈍い音がした。
「どうやら俺はここまでみたいだな」
「え、ダメだよそんなの、治るよ!頑張ろうよ!」
ぐったりとして、あたしに寄り掛かるように倒れた昇さんが、力なく笑って言った。
その額には、玉のような汗がにじんでいた。