140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空

「暑いの?冷やす?おでこひんやりシートあるよ…っ」

「すまないな」

「謝んないでよ、あとは、えっと…っ」


あたしはパニックだった。

あたしのせいだ。

あたしのせいで昇さんが死んでしまう。


あたしが来なければ、昇さんは慎重に歩き続けて、サルミの受け入れ拒否にも絶望することなく、終戦の日まで生き抜けたかもしれないのに!


来るんじゃなかった。

来るべきじゃなかった。


そもそも、向井さんたちだって、あたしがいなければ死ななかったかもしれないんじゃないの?
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