140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空
去年の夏以来だし、今年は受験だから遊びたいとか言ってもダメそうだし、これがきっと最後だろうな。
「もうすぐだぞ」
「渋滞しなくてよかったわねぇ」
「わあ……」
「水平線!」
海沿いの道に出た途端、視界が大パノラマになった。
空と海の境界線が、どこまでもどこまでも続いている。
早朝の、まだ低い太陽をキラキラと反射させて波が輝く。
凪いだ沖は鏡みたいに空の色を映していた。