140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空

好きって、言いたかった。


ここにもういちど来たのは、それを伝えるためでもあった。

だけど、もうその言葉だけで充分だと、思った。

同じものを見て、おんなじことを感じて、もうそれだけで。


歳も離れていて、女子力もなくて、なんの役にも立てないあたしが告白しても、優しい昇さんを困らせるだけだ。


自分の死期が迫っているのに、あたしを安心させようとしてこんなふうになんでもない話をしてくれる昇さんを、困らせちゃ、だめだ。
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