140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空

……それでも、会えた奇跡に感謝しなきゃだよね。

奇跡……?


奇跡なんかじゃないよ。

こんなの奇跡じゃない。


だって、昇さんは死んでしまったじゃないか。


『お前を守る為に生まれて、お前を守る為に生きた』


そんな、映画みたいな言葉をあたしに遺して、逝ってしまった。

この先、生きていたってこんな言葉をくれるひとなんて他にいないよ。

いたとしたって、昇さんじゃないなら、意味がない。

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