140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空
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星明かりだけが頼りの群青色の森を、逃げるように駆けた。


ぬかるみに足をとられては転び、だけどあたしは何かにとりつかれたみたいに死に場所を探して走った。


それ以外の事を考えたくなかった。


立ち止まったら、泣いてしまいそうだった。



無謀に動き回ったあたしは方向を見失って、朝が来る頃には、足がいうことを聞かなくなって動けなくなってしまった。
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