140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空

「ていうか俺、バカだよな。未来の俺に嫉妬してたんだよ。しょうって誰だよ、って。気付いてなかったろ」

「えっ?そうなの?全然知らなかった。だってあたしこんな坊主頭で相手にされるなんて思ってなかったもん」

「なかなか似合ってると思うよ。さあ、帰って飯にしよう。腹減った」


晶はタクシーを呼んで、あたしを家まで送ってくれた。

だけど、2日も学校をサボって幼なじみとはいえ男子とふたりきりで、ってめちゃめちゃ怒られた。

あたしたち酷い恰好だったから、那須の山で迷子になって避難してたって言ってなんとかごまかしたけど、入院中の軍服事件のこともあって晶のお父さんがカンカンだった。


軍服事件というのは、警察に軍服を取りに行ったときのこと。

晶の言い訳が酷かったのだ。
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