140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空

警察に持っていかれたとき、これは正直マズイと思っていたの。

だけど、向井さんの軍刀は、錆びついていて鞘が抜けなかった。

それで咄嗟に晶が、レプリカで中身はないって、またバレたらヤバい嘘をついたんだけど、いろいろと呆れきっていた警察はそれを聞いてめんどくさそうに書類を書いて全部を返してくれた。


陸軍オタクみたいな刀に詳しい人が警察にいなくてよかった、って、心から思ったよ。


そんなこともあって、晶のお父さんはあたしを気遣ってもう近付くなと激怒りなのだ。

それでも何も言わないでいてくれた晶は、やっぱりあの我慢強い昇さんなんだな、って、平和な時代でも、こうして晶はあたしを守ってくれるんだな、って、嬉しい気持ちになったのを覚えている。
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