140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空
茂みの中からでも、上空で爆撃が起こっているのが分かる。
立て続けに銃みたいな音、爆撃の音、遠くで物が燃える炎の音…
音が止んでも束の間で、また飛行機の近づく音、そして攻撃音が後に続く。
どれだけの間そうしていたか、あたしの上に被さっていた人が体を起こした。
いつの間にか、震えは止まっていた。
「あの…」
「やっぱり、日本人なんだな」
「え」
「髪が赤いから敵国民かと思い躊躇した。すまん」
「そっ、そんな!危ないところをありがとうございました」