140度の彼方で、きみとあの日 見上げた星空

忙しなく洗面台に向かい、歯磨きしながら鏡に映る姿をチェックする。

眉よし、まつ毛よし、前髪…ちょっと直してよし、後ろ、まあよし!

入学の時に肩の上で切りそろえた髪も、ようやくウエストの近くまできた。

色の白いと髪の長いは七難隠すって、言うからね。


確かにプール行くような相手はまだいないけれど、高校で素敵な出会いがあるかもしれない。

だから伸ばしておいて損はないし、痩せておいても損はないと思う。

でも、校則は染めるの禁止だし受験もあるから、そろそろ茶髪は一旦お別れなのだ。

はぁ。めんどくさい。
< 8 / 481 >

この作品をシェア

pagetop