1から10までの法則


「上野〜!めぐはダメ!」

この発言にあたしも上野さんも目を丸めた。


「は?!元さんが決めないでよ〜、ねぇ?」


上野さんが同意を求めあたしの肩に手を触れるとゲンがまた口を出した。


「めぐは今仕事に夢中なの!なぁ?」


確かにそぉだった。
介護の仕事を始めて約1ヶ月ちょっと、まだ生活は慣れなかった。


「ええ、まだ慣れなくて…アパートに引っ越して来たんですけど、荷物も整理終わってないんです。」


あたしが答えると上野さんの顔がパァーっと明るくなった。


「え?何?めぐちゃんは一人暮らしなの?!」


「は、はぁ〜。」


「いいなぁ〜!あたしは職場も近いから実家なの〜。うらやましい!今度遊びに行っていい?!」


どうやら、飲み会の話は流れた様だ。


「俺も行く!!」

隣でゲンが言った。


「元さんはダメー!あたしの後ね?」


上野さんとゲンが言い合いを始めた。




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