1から10までの法則
「めぐ遅ぇって!」
席に戻るとゲンがご立腹だった。
その後、ゲンと何の話をしたかさえ覚えていない。
「めぐ?何か途中からボーっとしてたけど大丈夫?」
いつの間にか、あたしの部屋にいた。
慣れた手付きでコーヒーを淹れるゲンがカップを二つ持って机に置いた。
「……ん……」
隣に座ったゲンに唇を塞がれた。
「…ん……ふぁ……」
あたしの唇から声が漏れた。
「他の事考えてた?」
唇を解放したゲンが寂しそうに言った。