1から10までの法則
「あたしね、ずっと達也に聞きたい事があって胸につかえてた事があるの。」
先に口を開いたあたしは、達也に真っ直ぐ視線を送った。
「何?」
「達也…あたし、達也と別れてもずっと好きだった。でもね…」
続けて言葉を言おうとすると、達也が口を挟んだ。
「俺も、別れた事は後悔してる。でも、あの時俺はまだめぐを支えてやれる位の男じゃなかった。好きでも…一緒に居て辛かった。だから、ココまで上り詰めた。俺、今係長なんだ!めぐ…俺と結婚してくれ!」
捲し立てる様に達也が話した。
「達也…きっとね…ずっと付き合っていたなら、あたしも嬉しいって思えたかも。」
あたしが一息ついて、また達也に視線を送った。