1から10までの法則


「でも、あたしはあたしで達也への想いを絶つのに必死だった。達也の気持ちは、それは…自分勝手な事よ…。都合が悪いと離れて、良くなると…こうやって戻ってくる。」


達也は悔しそうな顔をして下を向く。


「あたしはね、達也の側にずっと居たかった。でも…あなたは、理由も言わずに別れを告げて逃げたって事よね…。達也と別れて3年間…あたしは、あなたの陰が心にちらついてた。」


「それは、俺への気持ちじゃ…」


達也が顔を上げて言った。

「違う。」

あたしは首を右左に振りながら答えた。





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