再会~俺のONLY ONE ~何があっても離さない~
そしてその女を見て俺はゲッと顔をしかめることになった。

「うそ!」

その女も俺を見て顔をしかめている。

まさか、妹ってこの女なのかよ?サイテーなやつだったよな。確か。

あれは、1か月ほどまえのコンパのときだ。
上條に呼ばれていったコンパの席にいたのが、この女だった。
菜莉に会ってすぐのころで、コンパは俺は日本に帰ってきた日に決まってたやつだったし、気がすすまないまま行った。

そしてたまたま横に座ったのがこの女だったのだ。

最初からわたしはあなたたちとは違いますという顔をしていた。
こんなとこ来たくもなかったけど来てやったのよ。わたしはって態度。

それにムカついた。

俺だって、菜莉に再会した今、こんなもんほんとは来たくない。
けど、誘われて来た以上、ちゃんと振舞うべきだと俺は思ってる。

それは誘ってくれたやつらに対する礼儀だと思う。
なのにこの女は…。


で、

「おまえ、帰れ。」

って冷たく言ってやったら、

「は?あんたみたいな顔だけ男に言われたくないし。

「顔だけ女が聞いてあきれるね。」

「はぁ?」


で…女はガタリと立ってそのままでていった。

「おいおい。久世。らしくねぇぞ。」

あとで上條に言われたけど、ああいうのはほんとに許せねぇ。

ったく。

< 109 / 262 >

この作品をシェア

pagetop