再会～俺のONLY ONE ～何があっても離さない～

池永が菜莉と俺を交互に見た。
向こうも仕事帰りらしい。
こいつも商社マンなのか？
なんとなく風貌が商社マンを彷彿とさせる。

俺は池永が菜莉の横に来ないように、さりげなく、俺が池永のとなりに陣取った。

「おまえも商社マンなのか？」

全然ちがう話題にしてみる俺。

「は？関係あるかよ？」

「どこだよ？」

「共栄商事だよ。」

「へぇ…。ライバル会社だな。なぁ菜莉。」

菜莉を見ると、俺たちがけんか腰に話してることにびびってしまってるのか固まってしまっている。

「そ、そうだね。」

「は？おまえもしかして大成商事なのか？」

「そうだけど？」

池永は黙り込むとふんっと横を向いた。

「またどこかで会うかもな。そんときはお手柔らかに。」

笑って言ってやったら、おれをにらみつけてそっから無言で一言もしゃべらず…

マンション着いて、当たり前のごとく菜莉は俺のマンションへ入ってくることがちょっぴりうれしかったりする。