再会~俺のONLY ONE ~何があっても離さない~
知ってる。あのときだって先輩とセックスしてたんだもの。あなたの先輩がそういう関係だったことは知ってる。

「この間も誘っちゃった。」

ねっとりとした視線をわたしにからめてくる。

「わたし彼と相性いいのよねぇ。だから、やりたくなったら呼んだら来てくれるの。」

視線はからめたまま口角だけあげてにこっと笑う。

「ときどき貸してね。彼のこと。」

あー。わたし蛇に睨まれたカエルだ…と思った。

「あの!常務いらっしゃいますか?」

あまりにひどい言葉に泣きそうになったわたしは、涙をガマンするためにちょっと大きな声をはりあげた。

「なんだ?」

そしたら常務が部屋からでてきた。

「またいじめてるのか。望月。」

「あら。そんなことありませんよ。常務。」

今度はねっとりとした視線を常務に向ける。

「で、なんだ?久世の件か?」

「はい。」

よかった常務が来てくれて。

わたしは常務に書類をもらってお礼を言うと下に向かった。


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