天然美女との過ごし方(仮)
『あっちぃー』

『焼けるー』

『溶けるー』

そうさっきから隣で連呼してる風をよそに俺は桜ちゃんを無意識のうちに目で追っていた

『……ほんと変態かも。』

今日の体育は50m走のタイムを測るらしい

準備運動を念入りにする空の隣でお腹を抑えて顔を歪めている桜ちゃん

『……腹痛いんかな……』

そんな俺の言葉を聞いて風は

『生理?』

なーんて言っている。そうかもしれないけど……


でも順番って言うのは回ってくるもので

空と桜ちゃんの番だ

先生の合図とともに走り出す空と桜ちゃん

最初こそはもちろん桜ちゃんがリードしていた

だけど……


バタッ


その出来事はあまりにも一瞬過ぎて……

俺は桜ちゃんのもとへ走り出していた

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