天然美女との過ごし方(仮)

太陽side

甘い朝のひとときを過ごした


さてそろそろ1階に降りて朝食たべるか


『桜、1階に降りて朝飯食お』


『うんっ!』


『はよー』

『ママ、パパおはよー』


ってあれ?


『母さんたちいないんかな』


『太陽くん、ママたちからお手紙置いてあるよ!』


『え?』


『んとね……太陽、桜ちゃんへ


パパと2度目の新婚旅行に行ってきます


帰宅日は未定です

せっかくだから色んなところ巡ってくる予定です


青葉は彼女と旅行に行きました


楓奏は女の子の家を渡り歩いています


だから太陽、桜ちゃんのことしっかり守ってね


ママとパパより……だって!』



『なんだって?!まじかよ?!』


初めて母さんと父さんを恨んだ


理性ぶっ飛ぶじゃねーか



なのに呑気な桜は


『やったね!太陽くん!ママたちいないの寂しいけど太陽くんと2人っきりなんて嬉しい!』


って騒いでる


あおにぃと楓奏も許さない


ってかあおにぃは分かるけど楓奏はどうしたよ!


女の子の家渡り歩いてるってほんとに俺の兄貴かよ


恥ずかしくて兄貴だと思いたくない


『桜、あんまり煽るなよ』


『だーかーら煽るってなにを!』


『もういいよ、とりあえず朝食たべるか』


『わたしつくってあげる』


『やった、桜のご飯たのしみ』


弁当以外に桜のご飯は食べたことがない


夕食とか母さんの手伝いしてるみたいだけど全部桜が作るのは初めてだ


もう今の俺は浮かれすぎていつもの俺ではない


『いい匂い』

『ふふーんでしょ!ママに教わったの』

『何作ってんのー?』

『ひーみーつ!ほらあっち行ってて!』


キッチンを追い出された俺はソファに座ってテレビを見て待つ


朝食とはいえもうなんだかんだお昼

腹が減って死にそう




……ほーほー。何を作ってるかわかったぞ

この匂いは



『太陽くん!ハンバーガー出来たよ!』


やっぱり


俺も桜も母さんの作るハンバーグがだいすきだ

お昼だからきっと母さんに教わったハンバーグをパンに挟んでハンバーガーにしたんだろう


『ママと同じ味になってるかなー』


『じゃあ食べていいか?』


『うん!』


『いっただきまーす!』


『うめぇぇえ!』


『ほんと?!朝ごはんなのにちょっとヘビーかなって思ったんだけど大丈夫だった?』


『全然大丈夫、朝飯だけどもう昼だしちょうどハンバーガー食べたかったとこ』


『うそ!よかったあ』


朝も昼も幸せってどういうことだよ


夢なら覚めないでくれ



そう思った朝と昼


小学生のとき1度だけほかの女の子と付き合ったことがある


小学生の癖にませてた


でもやっぱりあのときは小学生


おままごとみたいなもんだった



中学生になって桜をみつけた


それ以来付き合ったことなんてなかった


こんなに幸せなんだ……そう実感した




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