向日葵のような君へ~前編~

光琉side

俺は美月に何をしてやれるんだろう…

やっと美月は自分の思いをぶつける事が出来た。

それは俺にとっては嬉しい事だった。

でも…

まただ。

美月はまた自分を押し殺す。

泣きたいのに絶対人前では泣かない。

強くなりたいからって。

俺からしたら美月は強い。

強すぎるくらいだ。

美月は絶対に人に頼らない。

本当は泣き虫で今にも誰かに頼りたいくせに、あいつは…

自分の心に全て押し込めるのだ。

昔は違った。

昔は天真爛漫で表情がコロコロ変わる子だった。

今のあいつからは考えられないかもしれないが…
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