向日葵のような君へ~前編~
智也「……なぁ、美月?」

美月「なに?」

智也「今度引退試合が行われるのを知ってるだろ?」

美月「うん。大事な大会だって光琉が言ってた。」

智也「俺たち必ず勝ち上がって決勝戦に行ってみせるから…

決勝戦応援しに来てくれないか?」

美月「……なんで?」

智也「お前の応援があったら俺頑張れるから。」

美月「そんなこともう聞きたくない。」

智也「お願いだ!」

美月「なんでそんなに必死なの?別に私じゃなくて陽菜がいるじゃん」

智也「……優勝したら自分の心に踏ん切りがつくと思うんだ。」

美月「何言ってるの?ふざけたことを言うのもたいがいにして!」

智也「美月…」

美月「私怖いよ。もう智也を信じれる自信がないよ…」

そう、私は怖いのだ。

人に裏切られるのが…

智也「美月…ごめん。でも俺はお前をもう裏切らない!

今までもお前のこと好きだよ。

だから!決勝戦のあとお前に全部話すよ。お願いだ。来てくれないか?」

智也の決心した顔を見ると気付いたら私は

美月「わかった。」

そう言っていた。
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