向日葵のような君へ~前編~
光琉「でも?」

美月「智也のサッカー姿見たら…

あぁ、『私智也のこと好きだな』って気付いたらそう思ってたの…

智也のサッカー姿は何も変わってなかった。だから…話を聞いてみようって思ったの…」

光琉「それが美月が出した答えなんだな?」

美月「うん。」

光琉「そっか。1人でよく考えたな。えらいえらい。」

光琉はそう言って私の頭を優しく撫でた。

私は不意に泣きそうになった。

光琉「美月?」

美月「ありがとう。」

光琉「何が?」

美月「智也がサッカーをまた出来るのようになったのは光琉がチームメイトから智也を庇ってくれたからって言ってた。

だから私も感謝してる。

それに私の様な人が増えなくてよかった。
だから、ありがとう」

光琉「俺ももう繰り返したくなかったからだよ」

美月「ねぇ、光琉」

光琉「なに?」

美月「本当にありがとう。」

そう言って私は光琉に満面の笑みを向けた。

その笑顔を見て光琉は

光琉「やっと戻った。」

そう言って泣きそうになっているのを私は知らなかった。
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