一生、俺のそばにいて~エリート御曹司が余命宣告された幼なじみを世界一幸せな花嫁にするまで~
1,押しかけ女房しちゃいました
【九月二十三日、今日は荷造りや部屋の片付けで滅茶苦茶疲れた。でも、胸はワクワクしている。早く明日が来てほしいな】
ピンクのド派手な日記帳に今日の出来事を書く。
昔は日記を書く習慣なんてなかった。
かわいい日記帳を何度か買っては、一日か二日分書いてそのまま放置。まあ、たいてい三日坊主で終わっていたのだが、今回は三ヶ月も続いている。
私は佐々木璃子、二十二歳。
黒髪のショートボブで、身長は百六十センチ。
美人の母に似て目はパッチリ二重で、祖父母には『璃子は器量がいい』と会う度に言われる。
だが、身内の言うことだから本気にはしていない。
意中の相手から好かれれば、どんな顔でもいいのだ。
私には幼稚園の時から好きな人がいて、十七年間も片思いしている。
相手は八神匡という私の幼馴染で、六つ上の兄の親友。
彼とは家が隣同士で、互いの家族も仲がよく、よく一緒に遊んだ。
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