一生、俺のそばにいて~エリート御曹司が余命宣告された幼なじみを世界一幸せな花嫁にするまで~
7,兄が突然帰国して
「仕事はどうしたの?」
うちの両親からは兄が帰国するなんて聞いてない。
突然やって来た兄をじっと見据えて尋ねると、弱々しい声が帰ってきた。
「仕事はあるけど……二、三日休むくらいならいいかなって」
その返答に怒りが込み上げてくる。
お兄ちゃんの仕事への情熱ってそんなものなの?
「お兄ちゃん、ちょーっといらっしゃい」
兄の手を引っ張ってリビングに連れて行くと、カーペットを指差して命じた。
「そこにお座りなさい」
「……はい」
しゅんとなって兄は大人しく正座する。
そんな私と兄のやり取りを見て一緒について来た匡は、私の目を見て言った。
「ごゆっくり。俺は風呂入ってくる」
恐らく私の兄への説教が長く続くと思ったのだろう。
気を利かせてリビングを出て行く匡。
「え?匡〜、待って。お前も一緒に……」
兄が縋るような目で匡に声をかけるが、匡は兄の方を振り返りもせず、そのまま行ってしまう。
うちの両親からは兄が帰国するなんて聞いてない。
突然やって来た兄をじっと見据えて尋ねると、弱々しい声が帰ってきた。
「仕事はあるけど……二、三日休むくらいならいいかなって」
その返答に怒りが込み上げてくる。
お兄ちゃんの仕事への情熱ってそんなものなの?
「お兄ちゃん、ちょーっといらっしゃい」
兄の手を引っ張ってリビングに連れて行くと、カーペットを指差して命じた。
「そこにお座りなさい」
「……はい」
しゅんとなって兄は大人しく正座する。
そんな私と兄のやり取りを見て一緒について来た匡は、私の目を見て言った。
「ごゆっくり。俺は風呂入ってくる」
恐らく私の兄への説教が長く続くと思ったのだろう。
気を利かせてリビングを出て行く匡。
「え?匡〜、待って。お前も一緒に……」
兄が縋るような目で匡に声をかけるが、匡は兄の方を振り返りもせず、そのまま行ってしまう。