一生、俺のそばにいて~エリート御曹司が余命宣告された幼なじみを世界一幸せな花嫁にするまで~
十分くらいそうしていると、兄もようやく落ち着いてきた。
「……璃子、母さんは、匡はお前の病気のことをなにも知らないって言ってた。匡にも言うべきじゃあ」
「言わない。お兄ちゃんも絶対に言ってはダメよ。もし言ったら、一生口聞かないからね」
キツく釘を刺すが、兄は首を縦に振らない。
「でもさあ……」
「好きな人には元気な私の姿だけ覚えておいてほしいの。大丈夫、死ぬまでここにいる訳じゃない。身体に異変を感じたら、ここを出て行くから」
それは私の覚悟。
匡に私が弱った姿は見せたくない。
「今は体調はどうなんだ?」
私の身体の心配をする兄にニッコリと笑って見せる。
「抗ガン剤治療から解放されたせいかな?毎日ちゃんと食事も出来ているし、調子はいいよ」
それは嘘ではない。
抗ガン剤治療をやめて、これから自由に生きようって決めてから少し元気になったし、食欲も出てきた。
「辛かったよな?俺が代わってやれたら……」
「……璃子、母さんは、匡はお前の病気のことをなにも知らないって言ってた。匡にも言うべきじゃあ」
「言わない。お兄ちゃんも絶対に言ってはダメよ。もし言ったら、一生口聞かないからね」
キツく釘を刺すが、兄は首を縦に振らない。
「でもさあ……」
「好きな人には元気な私の姿だけ覚えておいてほしいの。大丈夫、死ぬまでここにいる訳じゃない。身体に異変を感じたら、ここを出て行くから」
それは私の覚悟。
匡に私が弱った姿は見せたくない。
「今は体調はどうなんだ?」
私の身体の心配をする兄にニッコリと笑って見せる。
「抗ガン剤治療から解放されたせいかな?毎日ちゃんと食事も出来ているし、調子はいいよ」
それは嘘ではない。
抗ガン剤治療をやめて、これから自由に生きようって決めてから少し元気になったし、食欲も出てきた。
「辛かったよな?俺が代わってやれたら……」