一生、俺のそばにいて~エリート御曹司が余命宣告された幼なじみを世界一幸せな花嫁にするまで~
「こんなに飲んだのはお前のせいだっての」
面と向かっては言えない。
酒は飲んでも胸の中のもやもやは消えず、大きくなるばかり。
シャワーを終えると、寝室に行ってスーツに着替える。
それからスマホをチェックしたら、京介と璃子の母親からメールが来ていた。
「なんの用件だろう」
首を傾げながらメールを開く。おばさんからメールなんて珍しい。
【昨日、京介も匡君のところにお邪魔したようなのだけど、うちの子たちが迷惑かけて本当にごめんなさいね。おばさん、匡君にお話があるんだけど、今日会って話せないかしら?璃子には内緒で】
璃子に内緒でってことは、多分彼女の話なのだろう。
【お久しぶりです、おばさん。京介達のことは迷惑だなんて思っていないですよ。お昼とかどうですか?】
すぐにメールを打つと、返事が返ってきた。
【お昼で大丈夫よ。忙しいのにごめんなさいね】
俺を気遣うおばさん。
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