一生、俺のそばにいて~エリート御曹司が余命宣告された幼なじみを世界一幸せな花嫁にするまで~
俺に出来ることは璃子を心から笑顔にさせること。
それから社用車に乗り、会食場所へ。
取引先の社長と業務提携の話を進め、二時間程で食事を終える。
取引先の相手と別れて社用車に乗ったら、直から電話がかかって来た。
「直、どうした?」
急用と思ってすぐに電話に出ると、弟は俺の予定を確認。
『電話に出たってことは、もう仕事終わったんだよね?』
「ああ」
質問に答えたら、直は用件を話し出した。
『今さっきまで璃子ちゃん達と食事をしてたんだけど、俺酔った女友達を送って行くことになったから、兄貴、璃子ちゃん迎えに行って。大学の近くの『陽だまり』って洋食屋』
その話に顔をしかめる。
深夜ならともかくこの時間なら電車も動いているはず。それに、タクシーを呼べばいいんじゃないか?
なんでわざわざ俺に電話してくる?
「璃子もお酒飲んだのか?」
彼女がひとりでは動けない状況なのかと思ったが、弟の答えは違った。
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