一生、俺のそばにいて~エリート御曹司が余命宣告された幼なじみを世界一幸せな花嫁にするまで~
『いや。でも、今、久野先生とふたりきりになったから。先生、多分璃子ちゃんに気があるよ。お持ち帰りされたくないでしょ?じゃあ、タクシー来たから切るわ』
勝手に電話してきて返事も聞かずに切ろうとする直。
「おい、もっと詳しく説明しろ!」
そう話しかけたが、ブチッと電話が切れた。
多分聞かずとも俺が迎えに行くのがわかっているのだろう。
久野さんの気持ちを知ってるならふたりきりにするなよと怒りたくなる。
直のやつ、なにを考えているのか。
最近、あいつの手のひらの上で踊らされている気がする。
だが、璃子のことだけに放ってはおけない。
「三田に向かってくれ」
運転手にそう告げて、直が教えてくれた洋食屋に向かう。
車が店の少し手前に停車すると、ちょうど若い男女が出て来た。
あれは……璃子。
すぐに車を降りて、声をかけようとしたら、一緒にいた男性が彼女の手を掴んでなにか言っている。
マズイと思い、慌てて彼女に駆け寄った。
「璃子!」
「え?匡?どうしたの?」
俺の声に驚いて振り返る璃子。
男性は俺に気づいて彼女の手をパッと離した。
よく見ると、それは久野さんだった。
「直から電話があって迎えに来た。久野さん、お久しぶりです。うちの璃子がお世話になっているようで」
璃子の手を強く握ると、久野さんににこやかに挨拶する。『うちの璃子』と故意に言って彼女との関係を匂わせた。
勝手に電話してきて返事も聞かずに切ろうとする直。
「おい、もっと詳しく説明しろ!」
そう話しかけたが、ブチッと電話が切れた。
多分聞かずとも俺が迎えに行くのがわかっているのだろう。
久野さんの気持ちを知ってるならふたりきりにするなよと怒りたくなる。
直のやつ、なにを考えているのか。
最近、あいつの手のひらの上で踊らされている気がする。
だが、璃子のことだけに放ってはおけない。
「三田に向かってくれ」
運転手にそう告げて、直が教えてくれた洋食屋に向かう。
車が店の少し手前に停車すると、ちょうど若い男女が出て来た。
あれは……璃子。
すぐに車を降りて、声をかけようとしたら、一緒にいた男性が彼女の手を掴んでなにか言っている。
マズイと思い、慌てて彼女に駆け寄った。
「璃子!」
「え?匡?どうしたの?」
俺の声に驚いて振り返る璃子。
男性は俺に気づいて彼女の手をパッと離した。
よく見ると、それは久野さんだった。
「直から電話があって迎えに来た。久野さん、お久しぶりです。うちの璃子がお世話になっているようで」
璃子の手を強く握ると、久野さんににこやかに挨拶する。『うちの璃子』と故意に言って彼女との関係を匂わせた。