一生、俺のそばにいて~エリート御曹司が余命宣告された幼なじみを世界一幸せな花嫁にするまで~
それにしても、もう二十歳を過ぎた女の子が身内ではない独身男のところに住むのはマズイだろ?
そう思って明日帰るように言ったのだが、彼女は聞く耳を持たない。
もう俺のところで暮らすつもりでいる。
彼女にうちのカギを渡した俺の家族にも腹が立った。
なにを考えて璃子を俺の元に寄越したんだ、全く。
「ほら、明日も仕事あるんでしょ?お風呂沸かしてあるから入って来なさい」
彼女は早速女房気取りでニコッと笑って、俺の背中を叩く。
この胡散臭い笑顔。
京介はこんな笑い方しないのに、一体誰に似たのか。
ひょっとして……俺か?
「明日絶対に帰れよ」
そう念を押してリビングを出ると、寝室へ行ってベッドのサイドテーブルにスマホを置き、部屋着に着替えてバスルームに向かう。
服を脱いでまずシャワーを浴びるが、全然リラックス出来ない。
考えるのは突然現れた幼馴染のこと。
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