一生、俺のそばにいて~エリート御曹司が余命宣告された幼なじみを世界一幸せな花嫁にするまで~
ふと先生の机を見たら、いつ飲んだかわからない栄養ドリンクの瓶が三本置いてあって苦笑い。
建築家のうちのお兄ちゃんもそうだけど、ひとつのことに没頭する人ってあんま片付けないよね。
瓶を片付けて机の周りを整理すると、私も研究室を出て、同じ大学の敷地にある図書館で資料を集めた。
午前中は資料集めで時間が終わり、お昼はカフェテリアで親友と待ち合わせ。
窓側の席に座って待っていると、茶髪セミロングの小柄の女の子が「璃子〜!」と走ってやってきて私に抱きついた。
彼女は中村優里。私の大親友。
優里は就職せず、この四月に院に進学した。
「わ〜、璃子久しぶり。全身打撲って、もう大丈夫なの?身体ずいぶんほっそりしちゃったね」
「うん。心配かけてごめんね。もう大丈夫だよ。優里に久しぶりに会えて嬉しい」
「直君から大学やめて久野先生のとこでバイトするって聞いたけど」
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