一生、俺のそばにいて~エリート御曹司が余命宣告された幼なじみを世界一幸せな花嫁にするまで~
なにもできずにいる私の服の中に匡は手を入れてきた。
ギャギャ〜、肌に直接触れてる〜!
「……あ~、温い」
ゴニョゴニョ寝言を言いながら至福の笑みを浮かべる匡。
こやつ、わざとやっているのではないだろうな?
そんな疑問を抱いたその刹那、彼の手が背中からお腹に移動し、慌てて叫んだ。
「この変態!」
匡の頭を思い切り叩けば、彼が「いてっ」と声を上げてゆっくりと目を開ける。
「……なんなんだ?」
頭を押さえながら私を見る彼をじっとりと見て、お腹を押さえながら猛抗議した。
「『なんなんだ?』じゃないわよ!私で暖をとるな!それに、なんで匡がいんの!」
「……ん?ここ、俺のベッド」
乱れた髪をかき上げながらボソッとした声で答える彼に対し声を荒らげた。
「そんなことを聞いてるんじゃない!じゃあ、なんで私は匡のベッドで寝てるの?」
「お前がソファで寝るから邪魔だったんだよ。夜中リビングでエロ動画見られないからな」
< 74 / 263 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop