俺の妻は本当に可愛い～恋のリハビリから俺様社長に結婚を迫られています～
週が明け、いつもの日常がやって来た。


昼休みにすずと会社近くにあるベーカリーカフェへランチに向かった。

リハビリとしての婚約者について週末に報告すると、事の次第と詳細を伝えるよう怒涛の返事を返されてしまったからだ。

誤魔化しの通じない親友にきちんと順を追って説明すると、一応祝福はしてくれたものの、次々と質問が飛び出した。


「リハビリで婚約者って、よくわからないけど……沙和はそれでいいの？　好きでもない人と付き合えるの？　頼子さんには報告した？」

すずの疑問はもっともだ。

けれどそのはっきりした答えを今は持ち合わせていない。


「好きかどうかは突然すぎてまだ戸惑いがあって……よくわからない。でも一緒にいるとすごくドキドキするの。……頼子さんにはメッセージを送ったら電話がかかってきた」

「なんて言われたの？」

「無理強いされてないかって……」

「姉にその言われようって……板谷社長、どれだけ信用がないのよ。頼子さんに反対はされなかったんでしょ？」

呆れたようにすずが言う。


確かに愁さんは、少し強引すぎる。

そう言えば津田さんが車の中で『それ以上迫りますと浦部様に逃げられますよ』と忠告してくれていたっけ。


すずの反応に、頼子さんからかかってきた電話の内容を思い出す。
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