俺の妻は本当に可愛い~恋のリハビリから俺様社長に結婚を迫られています~
「我が家の両親は沙和ちゃんがお気に入りだから、いつお嫁入りしてもらっても構わないのよ」
頼子さんはさらりととんでもないセリフを口にする。
本当にこういうところはよく似た姉弟だ。
「そういえば、愁くんとおば様が沙和さんを取り合っていると啓希さんに聞いたのですけど……本当ですか?」
「そうなの、お母さんったらすぐ沙和ちゃんに会いたがるのよ。愁の機嫌がそのたびに悪くなるの。あの子のそんな姿は滅多に見られないから、ある意味面白いんだけど」
紅茶のカップを両手に持つ千奈さんに、口元を綻ばせて返事をする頼子さん。
ちなみに啓希さん、というのは立花さんの下の名前だ。
板谷家にご挨拶に伺った際はご両親に温かく迎え入れていただいた。
頼子さんから私についての話は聞いていたと言われ、どこかの令嬢でもない私と愁さんの同棲はおろか婚約もまったく反対されず、諸手を挙げて賛成してくださった。
どうやらご両親は愁さんの結婚を半ば諦めていたらしい。
そんな息子が将来の伴侶を選んだという信じられない報告を受けて、大変喜んだそうだ。
『息子が可愛いお嫁さんを連れてきてくれるなんて、こんなに嬉しい出来事はないわ』
感動し、涙ぐみながら言ってくださった会長夫人はとても若々しくて綺麗な方だった。
会長もロマンスグレーの髪に細身の長身で、将来の愁さんを彷彿とさせる整った容貌をされていた。
板谷家は本当に美男美女揃いだなと、見惚れてしまったくらいだ。
頼子さんはさらりととんでもないセリフを口にする。
本当にこういうところはよく似た姉弟だ。
「そういえば、愁くんとおば様が沙和さんを取り合っていると啓希さんに聞いたのですけど……本当ですか?」
「そうなの、お母さんったらすぐ沙和ちゃんに会いたがるのよ。愁の機嫌がそのたびに悪くなるの。あの子のそんな姿は滅多に見られないから、ある意味面白いんだけど」
紅茶のカップを両手に持つ千奈さんに、口元を綻ばせて返事をする頼子さん。
ちなみに啓希さん、というのは立花さんの下の名前だ。
板谷家にご挨拶に伺った際はご両親に温かく迎え入れていただいた。
頼子さんから私についての話は聞いていたと言われ、どこかの令嬢でもない私と愁さんの同棲はおろか婚約もまったく反対されず、諸手を挙げて賛成してくださった。
どうやらご両親は愁さんの結婚を半ば諦めていたらしい。
そんな息子が将来の伴侶を選んだという信じられない報告を受けて、大変喜んだそうだ。
『息子が可愛いお嫁さんを連れてきてくれるなんて、こんなに嬉しい出来事はないわ』
感動し、涙ぐみながら言ってくださった会長夫人はとても若々しくて綺麗な方だった。
会長もロマンスグレーの髪に細身の長身で、将来の愁さんを彷彿とさせる整った容貌をされていた。
板谷家は本当に美男美女揃いだなと、見惚れてしまったくらいだ。