俺の妻は本当に可愛い~恋のリハビリから俺様社長に結婚を迫られています~
「もちろん。言っただろ? どうでもいい相手に時間を割くほど暇じゃない。とりあえず今週末、あの庭園でデートをしよう」

にっこりと、とろけそうな目で私を見つめて言う。

「デートって、そんな」

「お互いを知るために必要だろ? まあ、デートとは言ったが、その日は庭園で撮影会があるんだ。姉貴から聞いていないか?」


撮影会……? そういえば頼子さんからこの間そんな話を聞いた覚えがある。


「ブライダルフェアを行うっていう……?」


実現が決まったのだろうか。


「ああ、それだ。興味はない?」

「……あります、けど」

「だったら、一緒に行こう」

その申し出はありがたい。

でもデート、だなんて。


ううん、きっとほかに関係者の方も大勢いらっしゃるだろうし、深く考える必要はないのかもしれない。

そうでなければこんな簡単に誘われないだろう。


眼前の社長は穏やかな表情を浮かべている。

「わかり、ました」

「よかった。じゃあ詳細は後で連絡する。ああそれと、浦部さんは俺のものだから、これからはほかの男に目を向けるなよ」

冗談と思えない、妙に威圧感のある声で言い切られる。

とんでもないセリフに思わず目を見開く。
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