キミからの「好き」って、信じていいの?
「え……でも、私一人で文化祭回るのもなぁ」



一人で文化祭の中を歩き回るって結構さびしいよね?



それに周りからの視線が痛いし。



「それは大丈夫!」



真凛がにこにこと楽しそうに笑っていて。



なにか考えがあるのかなって私が思っていたら、教室の外から騒ぎ声が聞こえてきて。



「あ、来たんじゃない?」



「え?来たって……」



「桃音、迎えに来た……」



私を見た瞬間、桃舞くんは言葉に詰まっていて。



なに!? 私の姿を見た途端に固まって……。



あっ!私、今フリフリメイド服じゃない!?



桃舞くんにこんな姿を見られてしまった恥ずかしさで、顔が真っ赤になってしまった。



「ご、ごめんね!すぐ着替えてくるからっ」



「いや、待って!すごく可愛いよ。可愛すぎて直視できない……」



え……。私のこと、可愛いって言ってくれたの?



こんなフリフリ姿を桃舞くんに見られてしまって、恥ずかしくて今すぐに着替えたいと思ったけれど桃舞くんが可愛いって思ってくれるなら、もう少しこの姿でいてもいいかなって思った。


< 206 / 221 >

この作品をシェア

pagetop