キミからの「好き」って、信じていいの?
「桃音」



「……っ、桃舞くんっ!」



桃舞くんは私がいるステージまで上がってきてくれた。



「まさか、桃音が告白してくれるなんて夢にも思ってなかったよ」



怖くて桃舞くんの顔が見られない。



「そう……」



やっとのことで、私は声をしぼりだした。



「北沢さん、告白してくれてありがとう。正直、好意には気づいていたんだけど……そんなに俺のことを想ってくれていたとは思わなかったよ」



「うん、知ってたよ。私はすぐに好意は態度に表す派だから。でも、いいんだよ。私に気をつかわなくても」



自虐的にゆゆちゃんは笑った。



「うん、ごめん。北沢 ゆゆさん、俺には好きな人がいます。彼女の笑顔を見ただけで心があたたかくなって、今日も一日頑張ろうって思えるような、そんな存在なんだ」



「わかった。ちゃんと振ってくれてありがと!桃音のこと、泣かしたら親友の私がゆるさないからねっ!じゃあ、邪魔者は帰るねっ」



私は見てしまった。



ゆゆちゃんの瞳に、うっすらと涙の膜ができていたことに。


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