一樹君の恋人は天使なんです

「自分は、確かに昨日お2人が一緒のところを見てしまったと思われ…。でもあれは、物音がして、何かあったのかと心配で入ってしまったからであって。…お2人が一緒のところを見たからと言って、自分は…なんとも思わないわけであって…」


 京香はクスっと笑った。


「ねぇ末森君。前から思っていたんだけど、貴方ってちょっと日本語の使い方変わっているわよね? 」

「え? 」

「特徴があるっていうか。まぁ、別にいいんだけど。貴方に話したのは、見られちゃったから知っててもらおうと思っただけ。秘密にしている関係って、結構気を使うの。でも、誰か1人でも知ってて理解してくれる人が居るって安心するでしょう? 」

「…そうですね…」

「末森君なら、男性だし。嫉妬することもないから、話しておきたかったの」


 そうゆう事か…。


「判りました。自分は、特に誰かに話したりしませんので安心して下さい」

「ありがとう末森君」

 満面の笑みを向ける京香は、とても綺麗で魅力的な女性に見える。

 こんなに素敵な人がいれば、好きになって当たり前だ。

 悠はそう思った。







 京香と話を終えて事務所に戻ってきた悠は、いつも通り仕事を続けた。


 

 休憩室で、タバコを吸っている京香。


 少しして、一樹がやって来た。


 タバコを吸いながら、京香は振り向いた。


「何だ? 話って」


 京香はタバコをもみ消して。
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