一樹君の恋人は天使なんです
「京香が怖いって、どうしてだ? 」
「…この前、京香さんに資料室に呼び出されたのですが。…その時、無理矢理キスを迫られて。…私の事好きなの解っているって言われて…」
「そうだったのか。京香については、どうするか今検討しているところだ。もう少し、なってもらえるか? 」
「…はい…。明日から、仕事に行こうと思っているのですが。…いいでしょうか? 」
「ああ、構わないぞ。京香の事は気にするな、ちゃんと見ててもらうから」
「判りました…」
抱きしめられている悠は、ぎゅっと一樹にしがみついた。
「ねぇ、今日は泊ってもいいか? 」
「…いいんですか? 」
悠はちょっと不安そうな目で一樹を見た。
「明日仕事に行くとき一緒だと…」
「構わない。誰に見られても、何を言われても俺は一切気にしないから」
「…分かりました。じゃあ、泊って下さい…。パジャマ…買っておきましたので」
「え? 本当か? 」
「はい…」
悠は照れてしまって、恥ずかしそうに俯いた。
それからお風呂に入って。
一樹は悠が買って置いたパジャマに着替えた。
ブルー系のシンプルな上下のパジャマ。
それは色違いで、悠とお揃いのデザインだった。
一樹は悠とお揃いのパジャマに気づいて、嬉しくなった。
ベッドの上で、ギュッと悠を抱きしめる一樹。
「俺は宇宙一の幸せ者だよ」
抱きしめられて、悠はとても照れている。
「ねぇ悠里。このまま、一緒に住まない? 」
「え? でも…ここ、狭いですから…」
「じゃあ、俺の家に来る? 」
「そんな事…」
「まぁ、どっちでもいいけど。悠里が嫌だって言っても、俺、押しかけて来るから」
頬を擦り寄せてきて、一樹はチュッと悠の頬にキスをした。
赤くなる悠がかわいくて。
今度は唇にキスをする一樹。