一樹君の恋人は天使なんです

「すぐに病院に連れて行く! すまん、後は頼む」

「はい…」


 悠を抱きかかえ連れて行く一樹を見て、美恵は驚いていたが、ちょっと安心した顔をしていた。


「あーあ。末森君、よっぽど私が好きなのね。所長に嫉妬したのかしら? 」


 連れていかれる悠を見ながら、京香は笑っている。


 他の社員達は京香を軽蔑した目で見ていた。


「貴女、最低ね」


 美恵は京香を睨んだ。

 京香は気にも留めずニコニコとしている。

 ちょっと狂っているような京香に、周りは完全に引いていた。



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