秘密の恋はアトリエで(後編) 続・二度目のキスは蜂蜜のように甘く蕩けて
 ふたりと別れてから、夕飯の買い物をして靭也の部屋を訪ねた。

 ゆっくり会うのは、学園祭以来、初めてだった。

 食事が終え、シンクで食器を洗っていると、靱也が運んできた皿を置き、そのまま、夏瑛を後ろから抱きしめた。

「靭にいちゃん、お皿洗えないよ」

 軽く抗議の声をあげても、靭也はしばらく夏瑛を放さなかった。

 そして、そのまま話しはじめた。

「この間、夏瑛があいつに抱かれているのを見て、腸が煮えくり返ったよ」

「心配かけてごめんね」

「いや、おれがうかつだった。そのせいで夏瑛を嫌な目に合わせた……」

 そのまま、靭也は夏瑛のうなじに顔をうずめてくる。

 くすぐったさと、それだけではない感情の高ぶりをおぼえ、

 夏瑛はわずかに身を震わせた。

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