秘密の恋はアトリエで(後編) 続・二度目のキスは蜂蜜のように甘く蕩けて
「相変わらず、ラブラブじゃん」

「へへっ」

「あーもう。いいなー。あたしも彼氏欲しい」

 靭にいちゃんと一緒に京都か……。
 頬がゆるんでにやけてくるのを抑えきれない。
 夏瑛はうきうきした足取りで展示教室へ戻った。
 作業もずいぶんはかどった。

「いいよねー。この世の春を満喫してて」 と美岬にいやみっぽっく言われたが、それすらまったく気にならないほど、気分が浮き立っていた。
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