秘密の恋はアトリエで(後編) 続・二度目のキスは蜂蜜のように甘く蕩けて
 翌日、大学祭が始まった。

 午前中にクラスの当番がおわった夏瑛と美岬は、昼食かたがた模擬店や演劇部の発表などを見てまわっていた。

 去年はまだ見学に来ていただけで、美岬とも知り合っていなかったんだと思うと、不思議な気分になる。

「これからどうする? あたしは友だちが野外ステージでライブやるから観に行くけど、夏瑛も一緒に行く?」と美岬に誘われた。

「うん。行きたい」

「デザインコースの子なんだけど、ライブハウスにも出演してるし、結構うまいんだよ」

「へえ。楽しみ」
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