Time Traveler

そうか、私と話してたからだよね。
やっぱり夢じゃなかったんだ、とちょっとだけ落ち込んでいたところに大ちゃんの「山田」という声が聞こえてきてハッとなる。

大輝「山田がいないせいで俺が矢花の分払うことになったんだぞ!」
亮平「ごめんごめん」

亮平を見ると目が合って、思わず逸らしてしまった。
だけど、そんなに簡単には現実から目は逸らせないようで。

零「大ちゃん、海斗に呼ばれてる」
大輝「どうした海斗ー」

零と大ちゃんがいなくなってしまって、私と亮平だけが残される。

亮平「すみれ」
すみれ「何……?」
亮平「顔色、よくないけど」
すみれ「昨日、あんまり眠れなくて」
亮平「俺のせいだよな、ごめん」

視線を下げる亮平。
私は考えていた質問をぶつけた。
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