呪われた旅館
すみれ「あれ?」
宏太「どうした?」
すみれ「私の分がない」
湯呑は宏太に渡した分で最後。
でも、最初に数えた時はちゃんと10個あったはず......。
宏太「数え間違えてたんじゃない?」
すみれ「そうかな……?」
宏太「これ、飲んでいいよ。俺そんなに喉乾いてなかったし」
すみれ「いいの?」
宏太にお礼を言ってお茶を受け取る。
だけどやっぱり数を間違えた自覚はなくて、なんとなくモヤモヤした気持ちが残った。
そんな私の思考を遮るように、大ちゃんが「あ!」と大きな声を上げる。
すみれ「大ちゃん、どうしたの?」
大輝「コンタクトのケース忘れた!俺ちょっとコンビニ行ってくるわ」
愁「俺もついて行っていい?」
大輝「何か買うものあるの?買ってこようか?」
愁「いや、ちょっと運動しとこうと思って」