ずっと祈ってる。ありがとう。
バスから降りて高校の正門の前にさしかかったところで、私はある人物を見つけて声をかけた。

「奈緒|《なお》おはよう!今日から高校生だね!どうしよう…何か謎の緊張が…」
手で顔を覆いながら、私が言うと、
「おはよ、何それ笑」
と言いつつ奈緒がこっちを向いた。奈緒とは、いつ仲良くなったのか分からないけれど、小学生の頃からの長い付き合いだ。スタイルが良くて、とても目を引く容姿をしている。そんな彼女と友達なことは私の自慢だった。だいたい、私のすること、言うことにツッコミを入れてくる。私としては普通にしているつもりなんだけど、奈緒が言うには何か笑える言動と行動をいつもしているらしい…。
< 5 / 10 >

この作品をシェア

pagetop