極上弁護士の耽溺プロポーズ
「ごめんね……。疑ってるわけじゃないの。ただ何も覚えていないし……あまりにも真実味がなくて。……わたしたち、ずっと親友だったし……」

無言の柊一くんに、少し焦った。

これは偽りのない感情だけど、本当に付き合っているのなら、もしかすると傷つくことを言っているのかもしれない。

わたしはあたふたしながら上体を起こして柊一くんを振り返る。

「……実感させてやろうか?」

「……え? 」

気づいたときにはもう、柊一くんが覆い被さっていた。

「……んぅ……っ」

不意打ちのキスに、呻くような声が出る。

わたしは頭の中が真っ白になって、逃げるとかそんなことを考える余裕もなく、柊一くんにされるがまま、なす術もなく体を固まらせた。

「光希……」

わたしの髪に指を通しながら、柊一くんは色っぽい美声で囁いた。

いつも呼ばれてるはずの名前を耳にしただけで、わたしの心臓は肋骨を突き破って飛び出しそうになった。

「しゅ、柊一くんっ……」
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