極上弁護士の耽溺プロポーズ
本当に謝りたいのは、今日事務所で立ち聞きしてしまったことではなく、おとといの夜柊一くんに八つ当たりしてしまったことだということを、柊一くんに伝えたい。

でも、うまく言えない……。

事務所に行ったのはマンションの鍵を返してもらうためだなんて自分についた口実で、柊一くんと話したかっただけだ。

それにここに戻ってきたのは、今夜柊一くんが
帰ってくると、どこかで信じていたから……。

「ごめんね……。わたし本当にバカだから……」

胸が詰まって、声を出すだけで苦しくなった。

自分の中から込み上げてくる想いに、押し潰されそうになった。

「……柊一くんに……わたしと一緒に寝たいって……そう言ってほしかっただけなんだ……」

伝えたかったことが、言葉となってわたしの口から紡がれていく。

柊一くんは目を瞠り、食い入るようにわたしを見た。
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